Report
「過去から未来へ」
芸術を通して生きることを考える
[写真]山口奏 [編集]加藤優花
12/03/2024
今回の公演の機会を下さった岩手県矢巾町立矢巾北中学校様、そして合流してくださった生徒の皆さまにまずお礼を申し上げます。これは「céu」としての最初の活動であり、かなり実験的な試みでした。
私たちの音楽と未来への思いが、矢巾北中学校の子供たちにどのようなメッセージを残したのか、振り返ってみます。
芸術鑑賞教室の成果
学年ごとに異なるテーマを設け、楽器演奏とともに背景や作曲の経緯、留学の話などを通して見識を広め、情操を深めることを目的に進行しました。
1.2学年では楽器演奏だけでなく様々な楽器の体験や音を聞いて情景を連想するワークショップを導入しました。
楽器を使って雨の音や砂利の音、そして牧場を連想したり、演者としてもとても興味深い内容になりました。
また2学年では「音が形になるまで」というテーマをもとにチェコでの留学体験記を交え、葛西竜之介さんに委嘱作品を依頼し、その初演に至るまでのプロセスやエピソードを共有しながら、演奏をお届けしました。
今回、プログラム以外にも「古典音楽」から始まり様々な「現代音楽」を演奏させていただきました。
一般的に理解が難しいとされる現代音楽について、会話を挟み、様々な音を聞いて実際に体験することで楽しく新しいものを受け入れることを試みました。
そして、3学年では進路や生きることについて考えるテーマを設け、昔の作品から現在進行形で歩んでいる芸術と日々考えながら生きるリアルな音楽家の話を交え、個性と多様性を認め合うことを目的に進行しました。
初めての形式でドキドキでしたが、少しでも受け入れてくださった皆様に新しい発見が生まれていたら嬉しいことだなと思います。
2日間に渡る鑑賞教室では近隣の先生方にもお越しいただき、教育現場の様々なお話をお聞きすることができました。私たちにとっても非常に有益な時間となりました。
プログラム(作:山口奏)
葛西竜之介氏の新曲を披露。(後日収録予定)
その他、ソロ演奏も。